・「危惧するのは、今の子供達がフロー情報に慣れてしまっていて、終わったら何も残らないのが当たり前になっていること。ネットの影響だと思います。」(麻布・平先生)
飲みやすさだけを追求してとにかく大量に消費されることを目的とした清涼飲料水のように作られるのがインターネットの情報です。清涼飲料水ばかりガブガブ飲む生活をしていたら、玄米や肉のような歯応えのあるものは食べられなくなってしまうでしょう。それでは、知的栄養失調になるのも時間の問題です。
・女子校では『女の子らしさ』みたいなことを考えなくていいんです。女子としていいかどうかよりも、人としていいかどうかという視点が常に上位にあります。
(豊島岡女子学園・竹鼻先生)
・心が育つ時期に、ある意味守られた、特別な環境に身を置くことに意味があるんだな、と女子校に勤務して初めてわかりました。もし社会の縮図の中でこの子たちが育っていったら、一生知らないで終わってしまうものがあります。早く現実に適応されることばかりが教育ではありません。
(女子学院・鵜崎先生)
・10年先を見据えられる人はそれで良いのですが、無理して10年後のことを決める必要はないと私は思っています。大事なのは、何を選択するかではなく、選択した後に、「あの選択肢で良かったんだ」と思えるように努力をすることです。
(豊島ヶ丘女子学園・竹鼻先生)
・どんなことを学んだんだって、その先に新しい世界が広がるわけですから、中高生のうちは損得勘定なんてしないで、自分が純粋に没頭できるものに集中すべきです。
(歐友学園・大内先生)
・親子なんだから、家族なんだから、感情のぶつかりあいだって良いんですよ。つい怒鳴ってしまったり、間違ったことをしてしまったり、親だって未熟な人間ですから、色々やってしまいますよ。親子大バトルになってしまうこともあるかもしれません。でもだからと言って悪い親じゃない。それでも、親子は必ずやり直せる。お互いに人として尊重できれば、これは絶対に伝えたいことですね。そこは信じてほしいです」(同)
・「手を離して抱きしめてあげてください」
(芝中学・武藤校長)
・「栄養のバランスなんて考えなくて良いから、お弁当には毎日子どもさんの好きなものを入れて上げてください。もし、好きなものを入れているのにお弁当を残していたら、それは何らかのサインなので、子どもさんの様子を注意深く見て上げてください」(同)
・「親や先生の不完全なところを批判し、反抗していく中で、気づくのではないでしょうか。オールマイティだからひとは人を愛するのではなくて、自分も含めて、人間は不完全だからこそ愛おしく思えるんだということに、それが思春期においてはとても大事なことのように思います。」
(海城・八塚先生)
・親御さんには、何とかなるさという泰然自若とした態度で、子どもの後ろについていてほしい。子どもを引っ張っていくんじゃなくて、子どもが前に進めなくなって振り向いた時に、「後ろについているから大丈夫だよ」と声をかけるだけでいい。そういう立ち位置が理想だと思います。
(女子学院・鵜崎先生)