時の流れに身をまかせ
一遍があがめていた平安時代の僧に空也がいます。「空也像」というのが、社会の資料集で有名。その一遍上人の歌にこんなものがあります。
「山川の末(さき)に流るる橡殻(とちがら)も 身を捨ててこそ浮かむ瀬もあれ」(空也)
川に落ちてしまったトチの実も、流れに身をまかせていればこそ浮かぶこともある。溺れてしまったときはジタバタあがくよりも捨て身で流れに身をまかせていたほうがいい。
ということもあります。
トキワ荘
トキワ荘という伝説のアパートには、手塚治氏が住み、手塚を募って集まった漫画家たちが移り住んできました。藤子不二雄、石森章太郎、赤塚不二雄など子供たちも知っているかも知れないそうそうたるメンバーです。このトキワ荘がなければ、「ドラえもん」「サイボーク009」「仮面ライダー」「天才バカボン」も生まれていません。
このトキワ荘での漫画家たちの共同生活は、映像やマンガにもたびたび取り上げられていますが、斉藤孝氏は、「彼らを相互に鍛える溶鉱炉的な役割を果たしていた」と例えています。
若者は人生について語り合う。
情熱も才能もある若者たちが、不安を抱えて語りあう仲間意識は、かけがえのない財産です。
青春時代は、かくあるべし。
そのために、どんな環境で学ぶか、学ばせるか。