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キャッチャー・イン・ザ・ライ

春のおすすめ図書。
村上春樹さんが再読して良かったという本でもあります。

『今回、「キャッチャー・イン・ザ・ライ」という物語を、大人の目で読み返してみて、
もっとひしひしと感じたのは、この小説全体を貫いている切なさだった。
世間とうまく折り合いをつけることができず、かといって自己評価の軸を自分の中に
打ち立てることもかなわず、あっちに揺れ、こっちに揺れしながら、うつうつとしている
一人の少年の姿-それは多かれ少なかれ僕ら自身の姿ではあるのだけれど―
が、僕らの前に浮かび上がってくる。饒舌の壁を築き、ユーモアに紛らわせ、時には
むやみに強がったりしながらも、その切なさは一貫してそこにある。』
(「村上春樹 雑文集」新潮社)


共感する力

スポーツ教育学者、平尾剛さんの話。

「共感する力」はラグビーにおいても、本来もっとも重要な能力です。
ラグビーの大きな特徴は「自分の前方へパスできない」こと。自分の後ろにいる人間にしか
パスを出せないわけですから、原理的には相手を見ずにパスするしかない。
自分が持って走るぞと見せかけてマークを集め、背中全体でチームメイトの気配を感じながら、
感覚的にパッと放るんです。

物語文読解のキーワードも「共感する力」。
進路指導では、スポーツや習い事を真剣にやっていた生徒に、
「必ず君たちは成績が後半のびるから、メリハリをつけてガンバレ」と伝えています。

white pingpong ball beneath red table tennis paddle
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