石川町駅中華街口から徒歩30秒
中学受験国語専門塾です

コントロール・タワー

親子(教師と生徒も)関係は、飛行場のコントロールタワーと飛行機の関係のようなものです。
実際に受験勉強をしているのは、子どもたち。でも、親(教師)というコントロールタワーからの適切な情報と指示が必要です。それがなければ、安全な飛行は出来ません。

しかし、注意したいのは、コントロールタワーが口を出しすぎてしまうことです。あくまで飛行機を操縦しているのは、パイロットです。コントロールタワーは、高度や方向などの大局的な情報をキャッチして伝えるのが役目です。「ああ飛べ」「こう行け」「そのボタンを押せ」と細かい命令までしてしまったら、かえって危ないことになります。現実に、コントロールタワーからの余計な指示で、判断を誤ることもあるそうです。

かといって、全然指示を出さないのがいいわけでは、もちろんありません。コントロールタワーは、それぞれの飛行機からの情報をキャッチして、全体の状況をつかむという役割があります。

要するには、お互いが、お互いの役目を果たすという「チームワーク」が大切!なのです。

サーカスの象

サーカスの象は、小さい頃に、頑丈な鎖でつながれます。子象は鎖をひっぱって逃げようとしますが、まだ小さいので鎖は切れません。そのうち、逃げられないとあきらめて、暴れるのをやめてしまいます。

さて、この子象は年月がたつうちに大人になります。もう、つながれている鎖など簡単に切れるパワーを身につけます。
ところが、象は決して鎖を切って逃げようとしないのです。象は、鎖が切れなかった経験はしていますが、鎖を切った経験はしていないのです。「鎖は切れない」という思い込みが植えつけられてしまっているのです。

人間も、この象と同じです。一度失敗したことを、「これは自分にはできないのだ」と思い込みます。「苦手意識」を自分で植え付けてしまうのです。
しかし、考えてみてください。君たちも子象と同じで、日々成長しているのです。いつまでも「これはダメだ」と思っていたら、本当にいつまでもできるようにはなりません。

「先入観を持たないように」という例でよく出る話ですが、大事なのは象と違って、「これはダメだ」という評価を与えるのが周りの人間(子どもに対する大人)であるということです。

wildlife photography of elephant during golden hour
Photo by Harvey Sapir on Pexels.com