メジャーリーガーの大谷翔平は合理的なトレーニングや食事、十分な休息時間の確保を重視し、「巨人の星」的な根性論や気合とは無縁のアスリートの印象がある。だが、その大谷は、23年に開催されたWBC決勝のメキシコ戦で、9回ウエアに2塁打を放った後、2塁ベース上で感情を爆発させ、チームメイトを鼓舞した。その後、不調だった村上宗隆がサヨナラ打を放ち、日本は逆転勝利を納めたのは記憶に新しい。
火事場の馬鹿力
合理性は大事だが、最後の最後で気合を全面に出し、意識を高揚することは全く無意味でもない。アドレナリンの分泌とも関係し、いわゆる火事場の馬鹿力の存在は、科学的に証明されているのだ。
釣りバカ日誌
映画「釣りバカ日誌」の主人公ハマちゃんは、いつものんびりしているけれど、ハマちゃんがいることでチームの雰囲気が良くなったり、人の心を支えてくれる部分があった。一見何もしていないフラフラしている従業員がいろいろ声をかけたりしれ、人間関係のギスギスを解決していた。
ところがハマちゃんのような人が評価されなくなり、それどころかリストラされていった。こうした背景が21世紀の日本の低迷の原因の一つだった可能性がある。