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プレッシャーを感じる時

桐光学園中学校・高等学校さんが行われている「大学訪問授業」が、毎年書籍になっています。私は桐光学園さんから本をいただいており、いつも感謝しております。安達先生、三浦先生ありがとうございます。本の内容の一部をご紹介いたします。

将棋永世七冠、羽生善治さんのはなし

「プレッシャーを感じるとき」

最初に確認するべきこと、それはプレッシャーを感じているときは最悪な状態では決してないということです。最悪なのは「やる気がないこと」です。どんな才能や能力を持っていても、やる気がなければ宝の持ち腐れです。
走り高跳びの例をあげてみます。ここに1メートル50センチのバーがあるとします。この高さは跳べる選手がいます。1メートルのバーを前にしても、プレッシャーはかかりません。楽勝で跳べるからです。2メートルのバーを前にしてもプレッシャーはかかりません。絶対に無理だと分かっているからです。1メートル60センチのバーの場合はどうでしょうか。跳べるかもしれないし、もう少しで目標を達成することができる、もう少しで次の段階に進むことができるかもしれません。
つまり、プレッシャーがかかるのはもう一歩のときです。
プレッシャーを感じる環境に身を置き努力することで、その人が持っているセンスや才能が開花することがあります。

「物差し」

不調の状況を打開するときに、あるいは目標に達するときに、何が大事なのか。その人の持っている物差しです。新しいものに取り組んでいるとき、自分が過去にやってきたことと比較して考えてみる。たとえば、竹馬を1週間練習して乗れるようになったとする。すると「1週間」という短い物差しができます。今度は一輪車に乗ってみようとなったとき。「一輪車のほうが竹馬よりも難しそうだから2週間かな」と考えられます。物差しの種類をたくさん持っていることが、新しいことに取り組むことの大きな支えになるのです。

物差しは、受験勉強でも身につきます。(例えば、これぐらいの分量の暗記だったら、毎日これぐらいやれば僕は覚えられる、また読むよりも書いたほうがはやいなど)さまざまな物差しを手に入れるためにも、学生時代にいろいろなものにチャレンジすることは大切なことです。

photo of man standing on rock near seashore
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