「続ざんねんないきもの事典(高橋書店)」より。勇気が出る本です。また、こういう本との出あいから理科好きな子どもも生まれます。
□ワニのかみちぎる力は動物界ナンバーワンといわれるが、口を開く力はとても弱い。おじいちゃんでも片手でおさえこめる。
□イルカは魚のようにえら呼吸ができず、頭のうえにある鼻を水面に出して息をする。なので、完全には眠れず、目を交互に閉じて、脳を半分ずつ休める。
□サソリは紫外線を当てると青緑色に光るが、とくに意味はない。しかも紫外線を感知できないため、自分が光っていることにも気付かない。
その他
・ダンゴムシはおしりから水を飲む。
・ステゴサウルスの脳みそはたこ焼きサイズ。
・ザリガニは顔からおしっこを出す。
・トナカイのオスの角はクリスマスまでもたない。
ステップ
夏期講座で、重松清さんの「ステップ」を扱いました。美紀ちゃんというのは小学生の女の子、会話は美紀ちゃんのお父さんと会社の同僚の会話。
「生きてることぜんぶが寂しさのタネになっちゃうんですよ、ある時期の女の子っていうのは」
「・・・美紀にも、それがわかってるって?」
「だって、ずっと寂しさと付き合ってきたはずだから、美紀ちゃん」
「寂しい思いをさせちゃったかな、やっぱり」
「違う違う、武田さんが落ち込むことないですよ。よく聞いてください。わたし、寂しさと付き合ってきた、って言いました。寂しさとケンカしたり、寂しさに押しつぶされたり、なんて言ってません」
ほんとにひとの話を聞いてないんだから、とあきれた顔でため息をつく。
そんなこと言われたってさ、と僕もため息を返して、コーヒーをすする。
「寂しさを0にすることなんてできませんよ、誰だって」
「うん・・・・」
「でもうまく□□□□ことはできるでしょ」
穴埋め問題の答えは、<付き合う>です。
子どもたちは、こういう文章を読んでいます。