『心を上手に透視する方法』(トルステン・ハーフェナー/サンマーク出版)より。
「世界は、あなたが考える通りにある」という言葉があります。
「ある調査によって、こういった現象の結果が身体にも影響してくると証明された。その調査では、ホテル勤務の肥満気味の部屋係の人々が2つのグループに分けられた。一方のグループには、部屋の掃除をするとスポーツをしたときと同等の負荷がかかり、客室を掃除するだけで痩せる効果があるという調査結果を伝えておいた。もう一つのグループには、そのことを伝えなかった。結果はどうだろう。『スポーツ』効果を伝えたグループの被験者ほぼ全員が、それまでの生活を変えることなく3週間後に減量に成功したのだ!もう一つのグループは、体重が減らなかった。この調査結果に基づけば、『被験者は自分が痩せると期待していた。だからその効果が現れた』という研究者の主張は正しいだろう」
上記は、学校見学などで踏まえておきたいこと。偏差値の高い低いで、前もって先入観を持っていると見えなくなる部分があるかもしれません。
「我々のもつ期待は、ほかの人をどう思うかにも影響する。初対面の人を紹介されるとき、非常に成功している重要人物として紹介された場合と、どんな人なのか説明なしに紹介された場合とでは、相手に対する私たちの反応はまったく違うだろう。私たちは無意識のうちに相手のイメージを自分の期待に合うようにつくりあげてしまうのだ」
さらに、もう一つ。
「自分は運がいい」と思っている人ほど、幸運に恵まれるという説もあります。
「イギリスの心理学者ワイズマンは、自分が幸運に恵まれていると思っている人と、ついていないと思っている人を探し出した。調査の対象になった人たちは、『新聞に載っている写真の枚数を数えるように』と言われた。その後、ワイズマンは被験者に、写真が何枚載っているかを尋ねた。しかし、被験者には知らされていないもっと重要なことがあったのだ。その紙面の中央に、ワイズマンはある文章を『隠して』おいた。その文章とは、紙面半分くらいの大きさで「実験の担当者にこの記事を見たと言えば、あなたは百ポンドを獲得します」と書かれていたのだ。自分には運がないと思っている被験者たちは写真を数えるのに一生懸命になり、その文章に気づかなかった。一方で運がいい人たちはリラックスしており、もっと全体を見渡すことができ、ほぼ全員が百ポンドを手にした。ワイズマンはこう書いている。『楽観的な人は前向きでエネルギッシュで、新たな機会や経験にオープンである。一方で運が悪い人は、控えめで頼りなく心配そうな反応をし、目の前にあるチャンスを見つけて活かそうという気がないようだった』」