桐光学園の取り組みに大学訪問授業があります。中高時代に、その道の最前線の方の話を聞く機会があるのは一生の財産です。竹宮惠子さん(漫画家)の講演内容
他愛もない出来事が、何十年もあとから影響してその人らしさを映し出す。
『10代は手当り次第に吸収する時期。勉強、趣味、友達、先生・・・。高校三年間を終えると、少しは自分の好きなものや興味のあることが言えるようになってくる。20代は自分の本質は何だろうと考えるのが仕事。そして「自分はこういう人だ」と他の人にも認めてもらう努力をしなければならないのもこの頃。30代は自分の特性をしっかり確立し周囲に流布していく時。会社でどこかの課で力を発揮した後に、今度は他の部署にも評判が聞こえるようになる。その時に自分の能力が誤解なく伝わるようにしていく。40、50代は自分のつくってきたものを刈り取る時代。自分がこれまで社会に対して何をしてきたのかを客観的に見つめ、不備があればさらに足したり、違った伝わり方をしていれば訂正する。大きく言えば、少し離れて自分のしたことを判定・評価する』
『自分を振り返ってみても、20代は大変きつい時期。けれども20代に辛い思いをしておかないと、30代で広がりは生まれない。20代でしっかり苦労しよう。わからないことがあったら理解しておくことのほか、自分の手が届かないことはきちんと受け入れていくことも重要』
こういう内容は、実際には後からじわじわと効いてきます。