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女神の機嫌

入試直前。将棋棋士・米長邦雄さんのことばを、あらためてかみしめたいと思います。
維摩経の中に≪衆生病むが故に我病む≫という一節があります。維摩居士(ゆいまこじ)が文殊菩薩(もんじゅぼさつ)との問答のなかで発した言葉です。

わが子が病めば、親は自分が病んではいないのに、もっと苦しみます。それが親子の情というもの。菩薩と衆生、政治家と国民、講師と生徒、みな、そういう関係であるべきでしょう。

おまけ
米長さんの言葉で好きなもの
『負けた側、失敗した側には、必ず原因があるはずだが、つきつめると、女神の機嫌を損ねたことに到達する』


あるとき、一人のお弟子さんが趙州さんに「師よ、どうか指示をお与えください」と懇願しました。それに対して趙州さんは、「朝ごはんは食べましたか?」と問いかけます。「はい、食べました」とお弟子さん。「それでは、鉢(お茶碗)を洗いなさい」と趙州さんは答えます。そのとき、このお弟子さんは悟りを開きました。「いま、この瞬間に自分が何をするべきかが大事なことだ。難しいことではなく、今自分に出来ることを積み重ねよう!」

入試が近づいてきてあせっている受験生もいるでしょう。
でも、やるべきことは特別なことではない。目の前にある当たり前のこと。

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