振り上げたこぶし

B面

以前、高校教科書に枡野浩一さんの短歌（「毎日のように手紙はくるけれど　あなた以外の人からである」）というのが掲載されて話題になりました。

個人的に好きな短歌ものをご紹介します。ほぼ同年齢なので、親近感があります。

『振り上げた／握りこぶしはグーのまま／振り上げておけ／相手はパーだ』

『有名な／画家の絵だから／素晴らしい／値段を知ると／なおすばらしい』

『無駄だろう？／意味ないだろう？／馬鹿だろう？／今さらだろう？／でもやるんだよ！』

『靴下の／たるみをなおす／要領で／俺を肯定したい／日もある』

『よくまわる／地球まわれよ／B面を／なくしたツケが／まわってきても』

VS

『私には／才能がある／気がします／それは勇気の／ようなものです』

『さようなら／さようなら／また会いましょう／また別れたら／また会いましょう』

『VSの／あとに愛しい／名を置いた／対等である／ふりをしたくて』

最後に、一番人気があるんじゃないか？と思っている短歌を。

「こんなにも／ふざけたきょうが／ある以上／どんなあすでも／ありうるだろう」