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未完成

魔性

池波正太郎の「真田太平記」より。

~関ヶ原決戦の前夜、あまりに煮えきらぬ総帥・石田三成を。小西行長がつぎのように評した。
「小児の遊び戦ではない。いちいち事を危ぶんでいては取り返しのつかぬことになる。石田殿は何から何まで、ぬかりなく運ぼうとなさる。平時の折には、それも結構なれど、戦には魔性があって、この魔性に立ち向かい、戦記を得るためには、書状をいじりまわし、政令を案ずるようにはまいらぬのだ」

オリンピックや高校野球は勿論ですが、入試にも魔性(魔物)は存在します。
ただし、勝利の女神も勝負事には存在します。その女神に好かれるような、日ごろの行動が大切だと生徒には伝えています。


未完成

画家の中ではフェルメールが一番好きです。ロンドン大学セミール・ゼキ教授は、フェルメールとミケランジェロの作品の共通点をこう分析しています。
「フェルメールは作品の曖昧さの中に、ミケランジェロは意図的に作品を未完成で終わらせるこよによって、多くの人の想像力を誘発できたのではないか」

全部を表現しない(できない)俳句の芸術性にも通じる部分ではないかと思います。(ここは、私の意見ですので違うかも知れません)
ともあれ、未完成のものは、未完成だからこそ素晴らしいといえるだろう。
そして、未完成の子どもたちは、可能性をたくさん秘めているという意味で素晴らしい。

orange fruit
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