鉄道のデザイナーで水戸岡鋭治さんという方がいます。
世界的なデザイナーとしても、有名です。私は九州出身ですが、JR九州には水戸岡さんがデザインしたユニークな車両が多数走っています。
その水戸岡さんの話。
僕は列車のデザインにたくさんの木を使います。木は環境によくて、人に優しい。効率や経済性からすると、コストが安く、メンテナンスが簡単なプラスチックにしたほうがいいのですが、それは廃棄に大きな負担が掛かる。木は積んでおけば、腐って土に環り、処理にかかるエネルギーは小さい。一方で、木という天然素材で列車をつくり、それを維持するには手間がかかります。いろいろなハードルを越えなければなりません。
つまり仕事をする能力を上げないと、課題をクリアできない。人が成長しないと、本当の意味で豊かな生活は送れないということなのです。
だから、子どもには、体力と気力と知力をつけると、すごいことができ、みんなを喜ばせることができるんだと教える必要があります。
<入試対策の裏技>
社会の入試問題では鉄道が扱われることがあります。最強の教材は、ブラタモリです。
いのちの車窓から
タイトルは、星野源さんのエッセイ集。
ジャケットを小脇に抱え、シャツ姿で左手にカバンを持ち右手の携帯電話で仕事の話をしているサラリーマン。小さい団地の公園で、一人手作りであろう弁当を広げ、黙々と食べている女性。原付でバイクに乗って通り過ぎる若者。お世辞にもキレイといえない団地の景色を、星野源さんは美しい景色だととらえました。まるで、著名な俳人のようです。
周りの景色が美しいと感じたときに、ふと誰かの手を握りたくなる。こういう時に恋が生まれると星野さんは語ります。カラオケでは、まだヒットが続く、「恋」の歌詞は↓。
「営みの街が/暮れたら色めき/風たちは運ぶわ/カラスと人々の群れ/意味なんかないさ/暮らしがあるだけ/ただ腹を空かせて、君の元へ帰るんだ」