疑問文というのは、世界中だいたいどの言語でも文末のイントネーションを上げることで示される。問う方がイントネーションを上げて、言語環境を「不安定な状態」にして、相手に「落として」もらうことで平衡を回復するのである。
だから、問いかけた側はいわば「うわずった状態」「答えの支えが届かないと倒れそうな状態」に同着してしまうわけである。問いかけた人間は相手の回答をじっと待っていなければならない。どんなリアクションが返ってくるか、それだけに全身の感官を集中させていなければならない。
子どもからの「なぜ?」「どうして?」、そして「相談ごと」はしっかりと向き合ってあげないと、何か大きなトラブルの早期発見に失敗してしまう可能性がある。