『いま、ここで輝く。~超進学校を飛び出したカリスマ教師「イモニイ」と奇跡の教室(著:おおたとしまさ・エッセンシャル出版社)』
を読みました。栄光学園の井本陽久先生に密着したルポルタージュです。
心に刺さった言葉です。
□「30年近く教員をやって、たくさんの子どもたちを見てきましたが、どんな大学を出たかなんてことはまったく重要じゃありません。これからの社会ではこんな力が必要だから、それを身につけさせるための教育をしようなんてことすら、僕は考えていません」と井本は断言する。いま私たちは、めまぐるしい社会の変化につい目を奪われ、いつの間にか目が回ってしまい、目の前の子どもたちのことが見えなくなってしまってはいないだろうか。急激なグローバリゼーションだとか、情報技術の発展だとか、AIの進歩だとか、たしかに世の中は大きく変化している。だから、教育も変化しなくてはいけないとも叫ばれている。しかしともすると、そのような言説をもとに繰り広げられる教育論議は、世の中の変化に、どうやって子どもたちを対応させるのかという話になりがちだ。まったくあべこべだ。子どもたちが未来をつくるのであって、当たりっこない未来予想図に合わせた子どもたちをつくるのではない。教育の役割は、子どもたちに未来をつくる力を携えさせることであり、未来に怯えさせることではない。
□子どもの逸脱行動にも否定語は使わない。
□ただありのままの子どもの姿を「承認」することこそが、子どもたちの学びの意欲をもっとも活発にするのだと確信している。
□教えたことは身につかない。
□生徒にたいして「ついこの野郎」と思っちゃうことがあるんだけれど、この怒りってもともとは自分の中にある何かの投影でしかなくて、どうやったって正当化できないよなと思っています。
□論理と感性が車の両輪だというなら、「承認」はエンジンに新鮮な空気を送り込むことに当たる。
未来は、子どもたちのために!!