ビートたけしさんの話。
「うちの親の教育は『おりる教育』だったんです。『おりる』というのは、例えば、子どもが6人いて、お菓子が5つ出るわけです。一つ取ろうとすると、お袋にポカリと頭を叩かれて『お菓子の数見て、わかんないか。おまえが僕、要らないと言いなさい』と(笑)。それが日本の文化だと。」
「今の親は、6人で5つお菓子があっても『ほら、早く取りなさい』と。それで、取れなかった子どもをみんながまぬけだの、トロいだのといって、バカにするような社会になってしまっている。人よりも早く手を出すことが、教育で勝ち負けが全て。おりたんじゃなくて、負けたになっちゃう」
よく言われますが、競争は自分の昨日とです。
羽生善治さんの話
「将棋の世界は、二代目ってほとんどいないんです。後を引き継がせられないというか、例えば親がサポートしてあげられる部分がないんです」
「親とか何かに依存していると、将棋は強くなるのが難しいと思います。結局個人戦なので、誰かが助けてくれるわけでもない。どんな場面でも自分で道を切り開かないといけない。だから、親に反対されても、何が何でもやるんだという人のほうが、やっぱり強くなる気がしますね」