2017年、7月19日~20日に東北の被災地に行ってきました。石巻~女川~陸前高田~南三陸とまわってきました。陸前高田ではNHKなどにも多数出演されている「つるかめ寿司」の大将にお話を伺いました。
「みんな、津波の話はしますが、地震の話はあまりしないようです。なんでかって言うと、あまりにも津波の大きさ、恐ろしさにびっくりしてしまって、地震のことは誰も話すことがないみたいです。どのくらい凄かったかと言うと、音が空から聞こえてくるのです。『バリバリバリ・・・バリバリ・・・・』そのバリバリがどんなかと言うと、海の底のプレートが、裂けているんだか、ぶつかっているんだか。本当は海の底の音で、音波が空に響いたものが返ってきたような音でした」
カップラーメン
「店で寝ると疲れが取れないので、仮設に帰って寝ようとしたら、やっぱり腹が減ってたので、なんか食わなきゃと思って、電気ポットでお湯を沸かして、カップラーメンにお湯を入れた。そして、さあ食うぞと思った時に、隣は老夫婦が寝てるし、反対側の隣で中学生が寝てるし、12時過ぎてるので、ラーメンをすすれない。むしゃむしゃ食ったらうまくなかった」
「風呂にも入ろうとすんだけども、商売上、帰ると12時、1時になってしまうと、ガスがうるさくて、お湯をなかなか入れられない。みんなとおんなじ時間帯に生活が出来ないので、周りが悪いわけじゃないのに、夜も音がするのでお風呂のお湯が流せない」
「盛岡から娘と孫が来て仮設に泊まった時に、夜の8時ごろ様子を見に行ったら、娘が『お父さん、隣の奥さんに怒られた。明日うちの息子がバスケットの試合があるので静かにしてくださいって』娘に言いました。『おまえたちのおかげで、お父さんが何カ月も静かにしていたのが、一晩で水の泡だ』(笑)」
大将がからの感謝の手紙より
~どうか見守っていただきたくお願い申しあげます。こちらにおいでの節は、ぜひお立ち寄りくださいませ。お体を大切に、再会の日をお待ちいたしております~