角田光代(捜真女学校出身!)さんの「16歳の、完全無欠と不完全」
<~私と姉を生み、父ははじめて父親になった。母もはじめて母親になった。
私もまた、はじめて彼らの子どもになったわけです。練習なしの、いきなりの本番。
幾度も練習をくり返したような、完璧さなんて手に入るはずがないのです。
私たちは練習なしではじめてくまされ、はじめて家族というものをやり遂げようとした、
まったく違う人間の集まりだったのだと、思いました~>
茶道
男子校では藤嶺藤沢さんなど、茶道を学ばせる学校があるのも私学の魅力のひとつです。
鎌倉女学院さんでは、免状をいただけたりします。
茶道家千宗屋さんと内田樹さんの対談より。
「能は演劇ですから視覚に50%くらいの力点が置かれています。あとは謡があるので、残りの半分は音響。
お茶時は、見て、聞いて、触って、嗅いで、味わってという、自分の五感を全部差し出さなくてはいけません。
すべての感覚をどう使うかということについて、非常にきちんとした規範があって、その洗練を問う」
「茶道はオラウータンから人間になり、共同体を形成するまでを再演します、みたいな感じがあります。
最初は、無言。躙り口で四足歩行していたものが、茶室に入って直立歩行になり。次が炭点前で<火を見て>。
次に、ご飯が出て、お酒が出てというようにみんなで食事を一緒に取る場面が出てきます」
茶道体験のようなものは、即効性がある学習ではないかも知れません。
ただし、本物に触れておくことは、一生の財産にもなります。