志村けんさんが亡くなったとき、「アイーンが志村さんを指す手話である」という情報が広がりました。実際にも、いわゆる標準手話ではないものの、あだ名のような「サインネーム」として用いられているそうです。つい最近読んだ、俳優、ダンサーの大橋ひろえさんのインタビューの内容に感動しました。
「テレビに字幕がない時代、耳が聞こえる家族たちのうち、私だけが一家団欒でも楽しめなかった。でも、『8時だョ!全員集合』だけは、聞こえない私でも見て分かる笑いで家族と一緒に楽しめる番組でした」
「私の笑い声に家族は驚き、うれしかったはずです。母と一緒に、早口言葉で『生麦 生米 生たまご』をやったり、『カラスの勝手でしょ』も歌ったりして言葉の発音練習を生かしていました。発音の練習が大嫌いだった私は楽しくやっていたので素晴らしい教材だったと思います」
ひとつだけ
「儒教(じゅきょう)」の開祖である孔子。『論語』の事実上の著者とされています。
小学生だと耳慣れない人も多いと思いますが、厩戸皇子(聖徳太子)の「十七条憲法」や「冠位十二階」にも大きな影響を与えています。
孔子が弟子の子貢(しこう)に、こう聞かれました。
『生涯守るべき心構えを、ひと言で示せば何ですか?』
孔子はこう答えました。
『それ恕か。己の欲せざるところは、人に施すことなかれ』
意味を超簡単にすると、
「他人に思いやりを持ちましょう。自分がされたくないことは、他人にもしないことだよ」
となります。
シンプルでできそうだからこそ、本当にやれているかどうかは難しいものです。