足の爪がきれいな人
好きな作家に西加奈子さんがいます。「漁港の肉子ちゃん」は新刊の時に読みましたが、元気になる小説です。エッセイ集、「まにまに」より、気に入ったフレーズ。
□あの究極で周りの見えなくなる感じ、それが恋やがな、そうも思う。
□私はイランで生まれた。初めて見たのはきっと母ではなく、イラン人の医師や看護師だっただろう。私は彼らを見て、麻酔で眠っている母を見て、どう思ったのだろうか。この世界を見て、窓やベッドや人の指や花や血を見て、どう思ったのだろうか。
□笑い話に、「これ、日本語で神って意味なんだろ?」と言ってきた外国人の腕に、大きく「矢沢」と彫ってあったというものもあるが、あれは嘘ではないだろう。
□小林製薬のネーミングセンス、それがすごいのだ。
□やはり旅行はいい。自分が何ものでもないことが、分かるのがいい。
□2015年は、「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」の設定年であるという。
□鍼の先生が言っていた。髪の毛や爪、特に足の爪は栄養が最後に行き渡るのだと。だから、足の爪がきれいな人は、十分栄養が行きとどいた健康な人だということらしい。
そして最後。改行が素敵。
□その言葉が重荷になる人がたくさんいることも、自分にはそれをいう権利がないこともわかっている。でも、今思うのだ。
世界中のお母さん、頑張れ。