アイロニック効果
アイロニーとは皮肉のこと。
心理学用では、緊張しがちな人が必要以上に「リラックスしよう」と考えるのは、逆効果になることを言います。
実験してみましょう。
「いまから10分間、シロクマのことを一切考えてはいけません」
どうでしょうか?
考えてはいけないと意識すればするほど、シロクマの映像や南極大陸の氷の様子までも頭の中に浮かんできたのではないでしょうか?
では、火災現場などでパニックになっている人に、救急隊員は何と言って落ち着かせているでしょうか。
「パニックになるのは危ない!」「落ち着け!」は逆効果。
そのことばは、ただ一言「大丈夫。」です。(「。」の部分も大切です。)
ピンチのときに「大丈夫。」。
この言葉は覚えておいて損はないと思います。
ポワソン分布
統計学用語「ポワソン分布」
これは、「めったに起こらないことは、なぜか連続して起こる傾向にある」ことを言います。
第2次大戦中にドイツ軍のロケットが、イギリスの重要施設にやたらと命中する時があり、イギリス軍は「新型兵器が開発された」と大変な危機感をもちましたが、実は偶然の積み重ねであったということが後で判明しました。
野球で1試合で4連続三振をしたバッターは、「もしかしたら明日も打てないも…」と不安になり、そのマイナスの精神状態のまま、翌日の試合に臨むとやはり三振することもあるでしょう。先週はイチローの連続試合安打記録が話題になっていましたが、これは良いほうのポワソン分布。
悪いことが重なるときは、「人生は長い。だから、悪いことが偶然重なることもあるさ。」「これは、ポワソン分布なんだな」と割り切ることで、気楽に考えることも必要でしょう。
バーナム効果
たとえば、他人に「あなたって明るい性格だね」と言われていると、次第に明るい性格が形成されていくことを言います。
子育てをする親が、子どもに対して「あなたは本当に優しい子ね」と言いつづけていると、本当に優しい性格になっていくというのです。
この効果のすごいところ!
本人がウソやお世辞だとわかっていても「あなたって本当にすごいのね」「天才ね」「きっと大成功するわよ」とホメられていれば、なぜかその気になって、自信が高まるというところです。