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アイロニック効果

花を買いきて妻と楽しむ

岩手県に生まれた石川啄木は、テスト中のカンニング発覚・欠席の多さ・成績の悪さから中学校を退学したという経験をもっています。
大人になってからも徴兵検査(社会の授業で習いますが、当時20歳以上の男子全員が兵役の義務がありました)を体が弱いとの理由で失格となっています。また、仕事をやめさせられたことも数知れず。

その石川啄木は、苦しい生活の中でこんな歌をうたっています。

友がみな
われより偉く見ゆる日は
花を買いきて
妻と楽しむ

自分が悪い環境におかれたときでも、あせらずに、他人の成功を喜ぶ。
不景気の日本だからこそ、そんな心の豊かさを「大人」が持たねば。

アイロニック効果

アイロニーとは皮肉のこと。
心理学用では、緊張しがちな人が必要以上に「リラックスしよう」と考えるのは、逆効果になることを言います。

実験してみましょう。
「いまから10分間、シロクマのことを一切考えてはいけません」

どうでしょうか?

考えてはいけないと意識すればするほど、シロクマの映像や南極大陸の氷の様子までも頭の中に浮かんできたのではないでしょうか?

では、火災現場などでパニックになっている人に、救急隊員は何と言って落ち着かせているでしょうか。
「パニックになるのは危ない!」「落ち着け!」は逆効果。

そのことばは、ただ一言「大丈夫。」です。(「。」の部分も大切です。)

ピンチのときに「大丈夫。」。
この言葉は覚えておいて損はないと思います。

cyclist with a bicycle near a flower bed
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