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アドラー心理学②

・答えとは、誰かに教えてもらうものではなく、自らの手で導き出していくもの。他者から与えられた答えはしょせん、対処療法にすぎず、なんの価値もない。たとえばソクラテスは、自身の手による著作は一冊も残していない。彼はひたすらアテナイの人々、特に若者たちと路上での議論を重ね、その哲学を著作という形で後世に残したのは弟子のプラトンだ。そしてアドラーもまた、著述活動にはほとんど関心を示さず、ウィーンのカフェで人々と対話したり、小さなディスカッショングループで議論することを好んだ人物だった。

・「大切なのは何が与えられているかではなく、与えられたものをどう使うか」

・誰かのようになりたいと思っても意味がない。我々に必要なのは交換ではなく、更新。

・あなたが変われないでいるのは、自らに対して「変わらない」という決心を下しているから。つまり人は、いろいろと不満はあったとしても、「このままのわたし」でいることのほうが楽であり、安心なのだ。アドラー心理学は、勇気の心理学だ。あなたが不幸なのは、過去や環境のせいではない。まして能力が足りないせいでもない。あなたにはただ、「幸せになる勇気」が足りていない。

・友人に、小説家になることを夢fだと見ながら、なかなか作品を書き上げられない人がいる。彼によると忙しくて小説を書く時間もままならない、だから書き上げられないし、賞の応募に至らないのだという。しかし、実際のところは、応募しないことによって「やればできる」という可能性を残しておきたいのだ。人に評価にさらされたくないし、ましてや駄作を書き上げて落選するという現実に直面したくない。時間さえあればできる、環境さえ整えば書ける、自分にはその才能があるのだ、という可能性の中に生きていたいのだ。おそらく彼は、あと5年10年もすれば「もう若くないから」とか「家庭ができたから」と別の言い訳を使い始めるだろう。賞に応募して、落選するならすればいい。そうすればもっと成長できるかもしれないし、あるいは別の道に進むべきだと理解するかもしれない。いずれにせよ。前に進むことができる。

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