スペイン
プロになるまでの道のりはさまざまな要素が影響を及ぼします。生まれた環境や生まれ持った才能、仲間、指導者、モチベーション・・・。
たとえ恵まれた環境が与えられなくても、世界にはストリートサッカーという、監督もいない、練習用具も整っていない環境から素晴らしい才能が生まれることがあります。つまり、素晴らしい指導者に出会うことや優れたトレーニング環境に身を置くことでさえも、必ずしもプロになるための必須条件ではないのです。
それは、貧富の差の激しい南米やアフリカから素晴らしい選手が数多く誕生していることが証明しているといえるでしょう。スペインではメッシのような唯一無二の才能ばかりを評価しているわけではありません。サッカーには戦術があり、複数の役割に基づいたポジションがあります。そうした考え方においては、一人でゴールをこじ開けてしまうスーパースターよりもむしろ、闘争心あふれるセンターバックや職人気質の守備的MFを求めていると言えるかも知れません。
カンテラ出身の彼らがトップチームに必要とされている事実は、「サッカーは11人のメッシでやるものではない」というサッカーの特性と、あらゆる選手に可能性があることを物語っています。まずは「他力本願」ではなく、「自力本願」の姿勢で道を切り拓こうと努力すること。可能性はどんな選手にも与えられています。
最後の1文のことを子どもに伝えるのが大事だと改めて思いました。
昔、バルセロナのカンプノウに行ったことがあります。放送席や選手の控え室に入るツアーがありました。そこそこの値段がしましたが、刺激的でした。
日本人選手の言葉より
中澤佑二
・「どんな状況になっても、謙虚な姿勢と毎日の反省、日々に感謝」この3つをやっていれば自然と人生、上手くいくんだっていうのが両親の教えです。
・みんなの気持ちを背負って勝ち抜くことによって、人間的に絶対大きくなれると思うし、今後の人生のどこかでも約に立つと思う。
・「僕は恵まれた環境にいるのに、何で立ち止まる必要があるんだろう」と考え始めてから、少しずつ前に進めるようになりました。
川口能活
・上手くいかないことのほうが多いと思うんだけれど、結果がなかなか出なくても、もがいていたりすることが、プレーヤーとして大きくなっている証拠だと思う。
・人は気持ち良くプレーできていれば、他人が言ってきたことも素直に受け入れられる。
・中途半端な追い込まれ方より、完全に追い込まれたほうが、人って力を発揮するんだなと思いました。
・どんな状況においても、逃げずにその状況と向き合おう。