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ジレンマ

ドイツの哲学者ショーペンハウアーが唱えた「ヤマアラシのジレンマ」。

<寒い冬の日に、2匹のヤマアラシが嵐にあった。寒いので、体を寄せ合って温め合おうとすると、互いにトゲが刺さりあって痛い。かといって、離れすぎてしまうと、こんどは寒くて凍えてしまう。そうこうするうちに、2匹は、痛くもなく、寒くもない、ちょうど良い距離を見つけようと、近づいたり離れたりを繰り返した。そしてついに、互いの体を傷つけあうことなく、それでいてほどほどに温めあえる距離を見つけ出した。>

要するに、人間関係にも、適度な距離があるのだ。どんなに近づきたくても、近づきすぎると傷つけあうことを知って、適切な距離を保つことは、身近な関係であればあるほど気をつけねばなりません。


宝塚

宝塚音楽学校は、期間は二年間。一年生を予科生、二年生を本科生と呼びます。この二年間が終わると宝塚歌劇団に入団するという流れになります。掃除や舞台のことまで、本科生が予科生を指導するのが大きなメソッドです。入学式には、立ち方や座り方、礼のしかた、帽子の持ち方、歩き方まで、本科生が予科生を丁寧に指導していきます。たった一年で教えられる側から、教える側に回る緊張感が、濃い密度の学習効果を生むとされています。

私立中学・高校にも、入学する意義のひとつに、異年齢(先輩・後輩)との関係性の深さがあげられます。部活動だけでなく、学校行事などもそのあたりが緻密に計画されています。

この「教えられる側」「教える側」の両方を経験することは、人間関係をつくる上でも、貴重な経験であることは間違いありません。

一生付き合える、先輩や後輩がいるのはとても素晴らしい人生です。


諦めない

オーストラリアの元スピードスケートの選手で、南半球で初の冬季オリンピック金メダリストとして有名。

2002年、ソルトレイクシティオリンピックで、ブラッドバリーはショートトラック1000mに出場しました。ブラッドバリーは準々決勝で3位になり、ここで敗退と思われたが先着の選手が失格となり繰り上げで準決勝に進出。さらに準決勝では、優勝候補たちに大幅に遅れをとるレース展開となったが、先頭集団が集団転倒してついに、決勝へと進出。

そして決勝!実力が劣るブラッドバリーは他の選手に大きく後れを取ったが、それが逆に良かった。ラスト1周の最終コーナーで他の4人が全員転倒というアクシデントに見舞われ、一人大きく後方を滑っていたブラッドバリーは悠々とゴールインして優勝しました。

あきらめないこと、これが奇跡を生みます。

教育の意義

幕末に日本を訪れたイギリス人の手記より

『日本を植民地にしようと思ってやってきたら、江戸の町では町人たちが本を立ち読みしている、こんな国はとても植民地にできない』

このような情報が、日英同盟にもつながっているともいえると思います。当時のロンドン(=世界の中心)でも、文字の読み書きができる人は、人口の25~30%といわれていました。それに対して、幕末の日本は半分の人が読み書きできたといわれています。江戸だけでも千数百、各藩に二百とか三百の寺子屋もありました。

日本が時代の大きな変革期でも、国家として生き延びていく最大の強みが教育だったのです。逆に言えば、もし教育がダメになってしまったら、日本の未来は暗いものとなります。

子どもたちが「学びを続けられるよう」教育に携わる人間の一人として、これからも頑張っていきたいと思います。

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