秀吉の御伽衆(おとぎしゅう)、曽呂利新左衛門(そろりしんざえもん)の「米の倍増し」というお話。
『秀吉が「何でも好きな褒美をやる」というと、新左衛門は「この広間の畳に、端の方から一畳目は米一粒、二畳目は二倍の二粒、三畳目はその倍の四粒、というように、二倍、二倍と米を置き、広間の百畳分全部いただきたい」と言いました。
秀吉はせいぜい米俵一俵か二俵くらいだと思っていたので承知しましたが、あとで計算したところ、四畳までで八粒、八畳で百二十八粒、十七畳でも米一升(六万五千粒)くらいであるが、百畳ともなると・・・・とてつもない量になることがわかった。秀吉は青くなり、新左衛門に謝って褒美を別のものに変えてもらったといいます』
ちなみに実際に計算してみると、五十一畳目に日本全体の米の収穫量(平成22年)を超えることになります。ドラえもんなら「バイバイン」という漫画が有名。『宇宙の栗まんじゅう問題』としても有名になりました。
御伽衆とは、大名や将軍の話し相手などをする職名です。秀吉は、読み書きが苦手だったので御伽衆は一説には800人もいたと言われています。算数ができると、出世します!というお話です。