・「一寸先は闇」という諺があります。一寸、つまり3センチメートル先のことは闇の中創英でわからない。未来のことはまったく予知することはできないということです。しかし、逆に考えれば、闇になるまでの3センチの間には光があるということです。自分の足元は、まだしっかりと光に照らされているのです。ですから、今現在を見ることはできるし、そこから歩いていくことはできるのです。このように、発想を転換させ、物事の悪い面ばかりをみずに、良い面を見るように努めれば、必ず別の道があるものです。何か悪いことが起きても、その中から良い面を探すことは可能なのです。100%悪いことなど、世の中にそうあるものではありません。
・自己否定のブラックホールに抜け出す方法の一つに、嫌なことに点数をつけさせる「数量化法」というものがあります。死んでしまいたいほど嫌なことを最悪の10点、たいして気にならない程度の嫌なことは1点と決め、10点中、何点か評価させます。例えば、子どもが学校で先生に叱られ、がっくりして帰ってきたとしましょう。その時、子どもに「最悪を10点としたなら、今日あった嫌なことは何点?」と聞いてみます。子どもが「7点」と答えたらしめたものです。そのあとで、「じゃあ、残りの3点はどうして嫌じゃないの?」と考えさせるのです。