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マウントをとる

シェーンブルグ

十二音技法で知られているシェーンブルグの斬新さは、ウィーンに大きな衝撃を与えましたが、初回の演奏会ではひどいと口笛と怒号が浴びされました。聴衆は椅子を鳴らし、大勢が席を立ちました。この時演奏会場にいたマーラーは立ち上がって静粛を命じ、最後の反対者が立ち去るまで喝采したと言われています。そのマーラーがその夜こう告白しました。

「わたしには彼の音楽がわからない。だが、彼は若いし、たぶん正しいのだろう。私はもう年で、あの音楽がわかる耳を持っていないのかも知れない。」

ヨーヨー・マ

チェリストのヨーヨー・マはこんなことを言っています。

「本番の演奏の前にこんな風にリラックスできるのは、もう十分年がいって自分が優れていることを証明しなくてもよくなったからだ」

子ども(他人)にマウントを取ったり、論理的に追い詰めたりする時は、自分が優れていることを誇示しようとする焦りの現れかも知れません。

叱る対褒める

・褒められることによって、きっかけになった行動を繰り返すようになります。このようにして、報酬などの刺激によって行動が増えることを「強化」と言います。犬をしつける時に、私たちはご褒美を用います。犬と子どもを同列に扱うことに違和感を覚える人がいるかもしれませんが、人間も動物の一種ですから、学びの仕組みは同じことなのです。

・罰を与える子育てというのは、実は合理的ではありません。むしろ、叱責されることによって、親子の関係が悪化してしまったり、勉強や習い事の活動そのものが嫌いになってしまったりするなど、負の効果の方が大きくなってしまうこともあります。さらに良くないことに、褒めると比べると、習慣化するまでに多大な時間がかかってしまいます。

man on boat in lake
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