宮本武蔵の「五輪書」には、敵と戦って狭いところでもつれあった時は、「鼠頭牛首(そとうごしゅ)と思いてやれ」と書いてある。ピンチの時こそ、小さな鼠ではなく、大きな牛の感覚に切り替えよというのである。目先の損得しか考えないと、なんでもないことで戦意喪失してしまうことがある。または、無謀な戦いに突入してしまうこともあるだろう。
将棋や囲碁には「大局観」、諺には「木を見ず、森を見よ」という言葉があるがこれに近いのだろう。免許取り立ての車の運転もそうで、目先だけでなく視野を遠くにおかないと事故の原因となる。目の前に見えるもの(例えば目先の結果)のみにとらわれないようにしたい。
