カップ焼きそば
「もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」(宝島社)を紹介します。
この本を読むと、個性って素晴らしいと思えます。
□完璧な湯切りは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。(村上春樹風)
□熱湯を 集めて流し 湯切りかな(松尾芭蕉風)
□男もすなるかっぷ焼きそばといふものを、女もしてみむとてするなり。(紀貫之風)
□湯切りをして、ソースをかける。出来上がったら食べねばならぬ。女中は坊ちゃん後生だから食べたら容器を捨ててくださいと言った。だから、空の容器が台所のゴミ箱にある。(夏目漱石風)
□カップ焼きそば 俺はいつになれば満腹になれるんだろう(尾崎豊風)
□エヌ氏は知らなかった。それが「カップ焼きそば」という名前ですでに売られていることを。(星新一風)
□「人間さん、人間さん、僕を食べてください」
カップ焼きそばがそう云うと、人間は箸でつかみ、食べはじめました。いつまでもいつまでも食べつづけました。今でも食べられています。(宮沢賢治風)