・時代は変わって、最近の子供たちは、地域の子どもたちと集団を作って遊ぶことがほとんどなくなった。そんな子どもたちにとって、社会性を身につける場として、家庭の存在がより重要になっているのは言うまでもない。なかでも、兄弟がいると言うことは、子どもたちにとって大変恵まれたことで、兄弟間で仲良く遊ぶこと、争うことは子どもにとって親が思う以上に大きな意味がある。
・兄弟を引き合いに出して叱ると、子どもは一人歩きできないようになる。兄弟と比較されて劣っていると言われた子どもは、自分よりも優れているとされる兄弟の方に、親の愛情が強く注がれていると思い込んでしまう。大袈裟に言うと、自分の存在が否定されたように感じると言っても良い。親も愛情をもっと受けたい、独占したいと思う子どもは、兄弟に嫉妬し、なんとかして親の関心を(時には問題行動を起こすことで)自分の方に向けようとする。このような子どもは、親の愛情を自分に向けることに執着するため、子どもの自立心の発達に悪影響を与えることすらある。