・「解けそうな問題からやりましょう」「時間が45分しかないので、取捨選択が大事です」と言う指導には、疑問があります。適性検査は、パッと見たときに「解けそうだ」と思っても、実際に解いてみると手数が多かったり大人でも苦戦したりと、見た目の難易度と実際の難易度に差があることが多いです。その逆に、複雑な問題に見えても、解いてみると決してそんなことはなかったということもよくあります。ある程度、慣れが出てくると対応できるかも知れませんが、①簡単な可能性のある大設問の最初の方の問題は取る、②過去問演習する時に一問にかけていい時間を把握しておき、本番で一問に時間をかけすぎないような練習をしていくの2つを重視する方が現実的だと思います。
・公立中高一貫対策に関する書籍やアドバイスがありますが、都道府県によって大きな難度の差がありますので注意が必要です。特に首都圏については、私立中学受験生も併願すると言う配慮もあるのでしょうか、難易度が高いので、最初からやると自信を失う可能性が高いでしょう。始めたばかりのうちにどうしても過去問をやりたいと言うなら、他県のものから見てみるのは一つの手かも知れません。
模試のあと
・適性検査型の模試を受けた後は、解き直し以上に大切なことがあります。大雑把に、
- 解けたけれど、解説を見たらもっと短時間で解けた問題
- 時間があれば解けた問題
- 時間があっても解けなかった問題
の3つにわけてみてください。45分の時間の使い方に慣れていくのが最優先です。
また、設問数が少ないために、問題との相性などにより、偏差値が大きく上下するのが普通です。偏差値ではなく、設問別の平均点や正答率が出ている場合は、みんなが出来ている問題の取りこぼしがないかを確認すると良いでしょう。
さらに、私立中学受験用の模試と違って(毎週のように行われる場合や、複数の塾の合格判定を受ける場合は週に2本以上というケースもあります)、適性検査型も模試は回数がそれほど多くありません。基本は同じ運営会社の模試を受けることが大原則ですが、あまりにも普段の学習状況と違う場合は、他社のものを受けても良いかも知れません。また、模試の回数が少ないので、やり直しにも時間をかけられることと思います。後回しにしてしまうとずっとやらなくなりますので、いつやるか?を事前に決めておくと良いでしょう。(おすすめは当日、遅くてもその週中が良いでしょう)