公立中高一貫校に関しては、ある程度のまとまった字数の作文が課されます。(中学入試においても、150字以上の作文が出題される学校もあります。帰国生入試なども同様です。その場合も、下記の内容が参考になるでしょう)
保護者が作文の添削をする時には、どうしても感情が入りがちです。絶対に「親には作文を見せたくない」と拒絶する生徒は一定数います。保護者とのバトルの火種は少ない方が良いので、塾の先生にお任せする方が無難でしょう。ただし、添削には膨大な時間と手間がかかりますので、お通いの中学受験専門塾でやってくれるケースはまずないと思っていた方が良いでしょう。公立中高一貫対策専門の外部サービス(別の塾や添削会社)に頼む方も多いようです。ちなみに私の塾は国語専門塾なので、個別対応のご要望が大きすぎない範囲という前提ではありますが、指導内です。
では、保護者は何もできないかというと作文添削については、次の2点に絞ると良いでしょう。
- 採点されるような字で書いているか?
- 誤字や脱字は多すぎないか?
上記の課題については、家で解決できていると外部サービスの効果も上がります。また、指導するコツは、ミスが多い子には一行ごとに見直しをさせることです。最初は時間がかかるので気にもなりますが、実際の入試は読み直して大量のミスが見つかった場合に作文はやり直す術がありません。
作文対策はいつからやるか?
・作文対策については小4ぐらいから対策を行う塾もあるようですが、私は小6夏以降でも十分間に合うと思います。ある程度の精神的な成熟度がないとどうしても稚拙な文章になってしまいます。「高齢社会の問題点」「あいさつ運動の推進」「駅前の放置自転車を減らす方法」を書かせた時に、すべての作文に「ポスターを作る」で済ませようとしたツワモノもいます。さらに、作文が苦手な生徒は「書かなくては、合格しない」という実感が出てからが勝負だということもあります。
そんなギリギリで大丈夫なの?という疑問もあるかと思いますが、添削指導を何十年もやってきた立場から言うと「いかにもやる気がないのに、イヤイヤ書かされてているとってつけたような作文」は見てすぐにわかりますので、こちらも添削のやりがいもないですし、ひょっとしたら苦手意識がついてしまうかも知れない生徒の方も気の毒でなりません。
作文が直前になってもできるようにならない
さらに、小6後半になっても模試などでの得点力が上がらない場合は、原因を因数分解してみましょう。
- 作文の前提となる文章を読むのが遅くて、作文まで時間が残っていない。
- 作文の前提となる文章の主題が読み取れないために、作文の内容が的外れ。
- 作文の構成(型)が身についていないために、書き始めが遅い。
などが、内容以前の課題となります。しかも、実際には上記のケースが多いと思います。
盲点
・小学校の授業では習わないことで、問題文に線を引く、文章に印をつけながら読むと言うことがあります。中学受験塾では当たり前のことができていないケースも実は多いでしょう。特に添削会社のみで指導をしてもらっている場合は、盲点となります。
病
作文添削は仕事の守備範囲なので、いろいろ書いてすいません。
同じ接続詞を使いすぎる病気に子供がかかっているケースがあります。原因不明の病です。
長い文章を書きなれていないのでしょうか?私は添削していると気になることの一つです。接続詞の「しかし」を使いすぎて、結局何が言いたいのかがわからないまま作文が終わっているものもあります。接続詞全部が、「そして」の作文に出会った時も衝撃でした。