大勢の前でスピーチをするのは、誰でも緊張します。手のひらに「人という字を書いて呑む」というおまじないが効く人もいるかと思いますが、万人に効果があるかというと疑問です。
では、なぜ緊張するのか?というと、「素晴らしい自分を見せたい」「高く評価されたい」」という気持ちが強すぎて、失敗への不安が大きく膨らむのがひとつだと思われます。さらに、これに「失敗すると怒られてしまう」「見捨てれられてしまう」という気持ちが加わると、不安が恐怖へと変貌するかも知れません。
今、スピーチを例にしましたが、「入試本番で緊張しないためには」というヒントにもなると良いかと思います。場数を踏むために、前受け受験などをするのも解決法の一つではあるると思いますが、もっと内面に踏み込んでみても良いと思います。もちろん、そのお子さんの性格にもよりますが、
「合否は気にしなくていいよ」「今までやってきたことを全て出せば大丈夫」「結果がどうあれ、あなたは私たち家族の誇りだよ」のような声かけが、緊張から解き放ち、逆説的ですが結果として合格を勝ちケースいつながる可能性が高いと思います。
前受け受験のわざわざの不合格の意味とは?
「入試が甘いものだと思わせないように、一度不合格で痛い目を合わせて奮起させる」という塾の先生もいらっしゃると聞いています。一種のショック療法です。私は、そのショック療法という手段を使わなくてはいけないほどやる気にさせることができなかったことが、まずは、その方の力量不足なのかな?と思います。意地悪すぎる言い方かも知れませんが、子どもの合否はそんなに軽くはないというのが私の持論です。入試結果は、一生残ります。(上記のことを全部理解した上で、チャレンジの受験を<個別の生徒さんに性格を見極めた上で>におすすめされているのなら、誠実であり素晴らしい先生だと私は思います)
もうひとつ、データ上の話。前受け受験で不合格になった生徒のデータを2万件以上追跡調査(責任者としてできる立場にありました)したことがあるのですが、奮起して良い結果の方が多かったでしょうか?それとも落ち込んで悪い結果の方が多かったでしょうか?結果は、8割以上が後者です。反論のある方もいるかと思いますが、ぜひ、有意だと思われるデータを出して欲しいと思います。
こういうのが、実は現実的なのでは?
「受験対策はまだまだ足りないこともあったけど、現時点の自分のできる限りはやりきろう」という開き直りでも良いと私は思います。