「草花は一度覚えたら、必ず向こうから目に入ってくる」
と言う言葉があります。
車を買い替えたいなあと思っている人は、まわりにある車に自然と目がいくのと同じ。
いろいろなものに小さいうちから興味を持つことで、その後の知識の広がりが違ってきます。
ある専門家は、「雑草という草はない」と言っていました。
また「名もなき星」もなくて、肉眼で見える星にはすべて名前がついています。
危機管理
重大事件に学ぶ「危機管理」(文春文庫・佐々淳行)を読みました。
□ハーバード大学の校則、つまりエリート教育の心がけが「アフェクション・アンド・リスペクト」、すなわち愛情と尊敬である。上司と部下の関係も、愛情と尊敬が大切となってくる。
□「私がやらずに誰がやる」という気概なくして策を弄しても、成功にはつながらない。
アメリカの海兵隊の中で、多数の死傷者を出しながら、常に最前線で上陸作戦をしている彼らは志願兵制である。オレがやらずに誰がやる、という者たちだけが集まってくる。勇敢なはずだ。日本に来ている海兵隊で弱音を吐く奴がいると、「誰もお前に海兵になれなんて言ってないぞ」と言われる。おまえ。自分で来たんだろうというわけだ。
□NGOに参加してくる若い人たちに、「病者の光学効果」が見られる。「病者の光学」とは、『入院などをすることはつらいことだが、人生にとって決してムダではない。なぜなら病んだことのない者には持ち得ない視点を手に入れられる』、というような意味だ。NGOに出かけるには、いずれにしても発展途上国や何らかの被災地など、過酷な条件の国に他ならない。平和な日本から参加した若者たちは、自分たちの日常とあまりに違う厳しい現実に触れ、価値観までもがガラリと変わってしまうことが少なくない。それまでクヨクヨと悩んでいたことが、いかにちっぽけなことだったか。抱いていた不平不満が、どれだけ甘くぜいたくなものだったか。説明の必要なく、彼らは目覚めてくれる。そして、驚くほど急激に逞しさを身につけていく。
愛情と尊敬というのは、家族間でも成り立ちます。