「専門家はいつもよその町からやってくる」と言う格言がある。これは、「預言者は、自分の故郷では歓迎されないのだ」と言う聖書の一節と似ている。つまり、自分は特別な人間だと誰かに信じ込ませたいなら、本当は特別な人間ではないことをほぼ知らない相手を丸めこむのが一番手っ取り早いということだ。
「すべては売り込み(セールス)である」と言う言葉もある。誰もが自分のイメージを作り上げようと頑張っていると言う意味でもある。イメージを作り上げるのだから、それは本人の実像ではない。そこにはフィルターがかかっている。スキルは過剰にアピールされ、欠点は隠される。
大手塾や個人塾に限らず、出版物やSNSでの投稿に自塾の名前(=つまり宣伝)が多い人のものを読む時には、上記の要素を踏まえていた方が良いのではないだろうか。教育者というのは自分のやり方が一番良いと思っているから仕事をやれているという部分があるが、同業者への敬意に欠ける発言はいかがなものだろうか。個人的には、転塾のヒントにすることは賛成しかねない。一番言いたいのは、お通いの塾の方が、既に通い続けられているという事実からも「お子さんに合っている」可能性は高いのではないだろうか?ということである。
