完璧主義と最善主義(現実の制約の中で最善を尽くそうという考え方)という2つの考え方があります。完璧主義と最善主義のいちばんの違いは、現実を拒絶(きょぜつ)するか現実を受け入れるかということです。
完璧主義者は、どんなことでも、ゴールまでの道のりはまっすぐで何の障害もないものだと思い込んでいます。そのため、そうでないとき、たとえば勉強に失敗するなど物事が思い通りにいかないとき、イライラしてうまく対処することができません。
それに対して、最善主義者は、失敗は人生の自然な一部であり、成功につながる欠かせない要素だと理解しています。スポーツ選手で、失敗をずーーっと引きずっている選手が試合で活躍することはないでしょう。
完璧主義者は、失敗というものがなく、痛みもない世界にあこがれます。しかし現実には失敗の可能性はつねにあるため、失敗した自分をせめたり、つねに次にくるかもしれない失敗をおそれて生きていきます。楽しい生き方ではないですね。
それに対して最善主義者は、現実を受け入れることにより、豊かで満たされた人生を送ることができます。失敗を楽しむまではできないにしても、自然なこととして受け入れ、心配をあまりせずに活動を楽しむことができるのです。生きている限りつらい感情はあって当然だと思っているので、抑えこんでマイナスな感情を増幅させることもありません。つらい感情を味わい、そこから学び、そして動き出します。
いいかげんにやるということではありません。
完璧ではなく、自分なりのベストを尽くせということでしょう。
また、完璧でない自分が、他人に完璧を要求することはマイナス面が大きいのでは?