昭和16年、「もう一つの内閣」(模擬内閣)が、平均33歳の若者たちにより組織されたという事実がある。国が集めた「最良にして最も聡明な逸材たちは、当時の状況をいかにすべきかをシミレーションしていた。一番に議論されたのは、戦争しているのが当たり前だった時代に、「戦後」という発想がなかったと言うことだ。
戦争と中学受験を比較するのはどうかとも思うが、どうやって成績を伸ばすか?(しかも、早く簡単に)と言う議論に比べて、中学に入学したあと、そして社会に出たあと、人生100年時代のことは、実は真剣に語られずに、通りいっぺんのことで済ませてしまっているのではないか?
以前は面接がある学校が多かったために、自然と「なんのための受験か?」を言語化させる機会があった。その機会がなくなったのは、午前午後入試が増えたことやコロナ禍の影響が大きい。しかし、代替の考え方は必要ではないかと思う。
