夏目漱石が、小説をはじめたばかりの芥川龍之介に送った手紙です。
『あせってはいけません。
頭を悪くしてはいけません。
根気づくでおいでなさい。
世の中は根気の前に頭を下げることを知っていますが、
火花の前には一瞬の記憶しか与えてくれません。
うんうん死ぬまで押すのです。
牛は超然として押していくのです。
何を押すのかと聞くなら申します。
人間を押すのです』
超然(ちょうぜん)を辞書で調べると、物事にこだわらず、平然としていること。
この手紙の内容だと、他人の評価にとらわれすぎずに自分の道をすすめという意味が近いと思います。
遭難する理由
目隠しをした人にサッカー場を歩かせる。
右に曲がって、まっすぐ行くように命じるのだけど、その人はどうしたことか、
フィールドの真ん中で、ぐるぐると円を描いてしまう。
迷うと、人間は同じ場所を徘徊する習性があるのだ。
だから、遭難したら、動かずにじっとしているのがいい。
大事な決断をそのときの感情でするべきではない、とも感じました。
ノートに隠れている算数
奈良県になる法隆寺や五重塔、仏像の顔、日本の建築、彫刻、生け花などは、
1:1.41という比率となっています。白銀比、日本の黄金比、大和比ともよばれます。
ノートや本はA4サイズ、B5サイズで作成されていますが、これも1:1.41という比率。
半分に切っても同じ形、さらに半分に切っても同じ形となります。
ちなみにこのサイズは、第二次大戦中に節約のために、紙を小さく切っても
無駄にないサイズということで使われました。