「社会全体が決まった正解のない時代に入った。だから・・・」から始まる教育論がある。では、今まで「正解のある時代」はあったのだろうか?「今は、偏差値の高い学校に入れておけば将来は明るい時代ではない」から始まる教育論もある。では、今まで「偏差値の高い学校に入れておけば、安心だ」と本気で思っていた親や子供が何割くらいいたのだろうか?
私は、端っこかもしれないが教育業界に30年以上いる。そして、30年前も同じようなことが言われていた。少なくとも、上記の論は戦後から高度経済成長期の今よりも情報が、格段に少なかった時代でのこと。もちろん、必ずしも間違っている訳でもないので反論する気はないが、ご家庭の不安を煽ってビジネスにするのはどうか?そして、ご家庭の教育に関しての見識をなめてはいないのか?と思う。
少なくとも、私が担当させていただいた1万人以上の保護者の方の中で、「人生には正解がある」「偏差値が高ければあとは良い」といういう方はいなかった。実際に仕事をされていれば、そして家族と暮らして入れば、人生がそんなに甘いものでないということはわかるはずだからである。そして、これから30年後(いや10年後)に世界がどうなっているか?を予想できる人は誰もいない。


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