吉野弘さんの「漢字遊び」より。
「母は
舟の一族だろうか。
こころもち傾いているのは
どんな荷物を
積みすぎているせいか。
幸いの中の人知れぬ辛さ
そして時に
辛さを忘れてもいる幸い。
何が満たされて幸いになり
何が足らなくて辛いのか」
(「漢字喜遊曲」から一部抜粋)
「医の中に矢があります
病む者へ、まずは矢のように駆けつける心情
そして、矢が的の中心を射当てるように
‘ズバリ的中’の診断をするのが身上」
(「医」から一部抜粋)
以前ブログに書きましたが、これも良い詩です。
「自我を折ることが出来て
初めて祈ることができる」
(「折と祈」)