小学校の運動会
相田みつをさんの詩から取りました。
小学校の運動会
一年生の走りっこは50メートル
スタート係の先生の
赤い旗がふられるたびに
お父さんやお母さん達の喚声が
山間(やまあい)の校庭にわきあがる
「わあ!!うちの太郎は一着よ!!」
「うちの花子は二着だ!!」
一着だ、二着だと
順位をつけるのは大人達
つまり、自分では走らない傍観者
走っているのは当事者-
子供達は
大人のつける順位などは
全く意識にない
ただひたすら走るだけ
いのちいっぱいに走るだけ
いのちいっぱい走ることが
尊いのだ
いのちいっぱいに走ることでは
みんな百点満点なのだ
一着二着の順位はあるけど
一着も百点満点
二着も百点満点
そして-
百点満点のビリなのだ
お釈迦さまはいいました
「すべての人間はみんな仏さまの子だ」と
一人ひとりの人間には
それぞれに能力の差はあるけれど
いのちの尊さは同じだからです
どんな人のいのちでも
平等に百点満点に
尊いからです
もし野球少年だったら
受験生の保護者になると、どうしても目先の点数や偏差値にとらわれます。(これは、〈愛ゆえに〉なので私は肯定的です。)
もし、お子様が少年野球を3年間頑張られていたと仮定します。
頑張っていたのですが、なかなかレギュラーになれず、ついに最後の試合となってしまいました。
このまま試合に出れないかなあと思っていた時に、監督の粋なはからいで、最終回に代打に出ることになりました。
緊張の面持ちの我が子。ちょっとだけ、お父さんお母さんの顔を見てくれました。
結果は、全力の空振り三振。
試合が終わって、「野球をやらせてくれてありがとう。楽しかった」と本人が言ってくれました。
その時にかける言葉は、「三振だったよね」でしょうか?「よくがんばったね」でしょうか?