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秋の夜の会話

映画解説者の故・淀川長治さんのエピソードをご紹介します。

淀川さんの誕生日は4月10日。
奇遇にも同じ誕生日だった永六輔さん、和田誠さん、さだまさしさんという各界の有名人が集まり、淀川さんにごちそうをしようという話になったそうです。

そのときに淀川さんは、三人に真剣な顔で怒りました。
「誕生日に一番大変だったのは、産んでくれたお母さんでしょ。だから、誕生日というのはお母さんに感謝する日なの。ごちそうする相手は、あなたたちのお母さんです。もし亡くなって誘えないなら、お墓参りに行きなさい。そんなことをわからない奴と、食事なんかしたくない」

家族への感謝の気持ちは、受験生ほど持つべきだと思います。
みなさんが思っている10倍は、家族はあなたのことを思っています。

勉強とは

『勉強とは
将来の自分のためにするものではなく
将来、自分と出会う人を幸せにするためにするものだ』

秋の夜の会話

詩人草野心平さんの詩「秋の夜の会話」をご紹介します。
この詩は「共感」という言葉について考えさせられます。私は受験生に寄り添う言葉をかけられているのかと思いをめぐらせます。

さむいね

ああさむいね

虫がないているね

ああ虫がないているね

もうすぐ土のなかだね

土のなかはいやだね

痩せたね

君もずいぶん痩せたね

どこがこんなに切ないんだろうね

腹だろうかね

腹とったら死ぬだろうね

死にたくはないね

さむいね

ああ虫がないているね

brown and white house surrounded by trees
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