教科を分けるということは専門性を突き詰めることに必要なのであって、実は科目は横断しているものでもある。学問発祥のローマ時代では、哲学が全てを包含していた。
最近の中学入試には、科目を超えた出題も増えている。台風をテーマにしたら、理科では「天気」、社会では「地形図」「災害対策」など様々な切り口での出題が可能。国語の説明文を読むときには、地球環境、国際関係、ジェンダーなどの知識を自然と学んでいることになる。物語文で戦争中の話であれば、疎開や配給などの知識を学ばないと正確な読み取りが出来ない。卑近な例であれば、漢字が苦手な生徒は理科や社会の用語が苦手だし、計算が苦手な生徒は理科の化学・物理分野の問題に時間がかかりすぎる。
特定の教科への過度の得意・苦手意識は持つ必要もないし、うちの子は理系かも、いや文系かもというのは小学生のうちは早すぎる。そして、弊害の方が大きい。(好きな先生の影響で好き嫌い、得意不得意は割と簡単に変わったりもする)
