・小さい頃にピアノを習ったことをやめてしまったとしても、それがまったく無意味だったかというと、必ずしもそうではない。ピアノを習ったプロセスを応用すれば、ほかのこと全般の上達が助けられる。
・ただし、習い事、例えばスポーツの場合、ゲームそれ自体の面白さがわかりやすいから子供がついてきやすい。しかし、勉強の場合、最初から面白いばかりではない。そこに至る一つ一つのステップが面白いかというとそう簡単にはいかない。階段をつけたり、スロープをつけて上りやすくする、というようなことが必要なのだ。
・勉強というものをすることによって、ある種の自制心という、メンタルコントロールの技術も学ぶことができる。考えてみれば、当たり前のことに過ぎない。勉強するということの基本は、人の言うことを聴くことである。耳を傾けて我慢して聴くという心の構えが求められる。
・読書は、反発もあるかもしれないが、まずは相手の言っていることを受け入れてみようという、「積極的に受動的な構え」を作り上げることができる。