「義務教育」という言葉がありますが、日本国憲法では「~その保護する子女に普通教育を受けさせる義務がある。~」と、子どもが勉強する義務ではなく、親が子どもに教育を受けさせる義務があると明記してあります。
どうして親に義務があるかというと、産業革命以来、子どもは労働力として親が消耗品に近い扱いをしていたからです。イギリスでは、夜中の2時~4時ごろに、9歳から10歳の子どもが汚いベッドから叩きおこされて、夜中の10時~12時まで働かされている子どもの様子が、当時の新聞に掲載されたりしています。
学校の昨日が、何よりもまず「親から子どもを守る」ことにあったのです。
塾や習い事をやらされているではなく、やらせてもらっている(だから、家族に感謝)というとことは、授業の中でも伝えていかなくてはと思っています。
加減を知る
徳川家康の侍女にお梶の方と言われる人がいます。
お梶の方は、あるとき家康から、「この世の中で一番うまいものは?」といわれたときに、「塩」と答えました。
つぎに、「この世で一番まずいものは?」とたずねられて、やはり「塩」と答えて、家康を感心させたといいます。
現代では、「お金」に置き換えてもよいかと思います。
なにごとも「加減」が大事だということ。勉強でも、何もやらないのは論外、でも無理は長続きしない。その「加減」を知るのも、中学受験を通して学んで欲しいことの一つです。