私は、彼もために料理をつくる。
私は、彼のために髭を剃ってあげる。
私は、彼が風呂に入るのも手伝う。
そして私は、彼のために毎日呼びかける。
でも、彼は私に対して反応してはくれない。
彼の目に、もう私は映ってはいないのだ。
「一度読んだら絶対に忘れない国語の教科書(辻孝宗著・SB Creative)より。
6つの文のそれぞれの意味がわからない、という人はいないでしょう。一見すると恋人同士の関係のように見えますが、髭を剃ったり、風呂に入るのを手伝ったりしています。ここから、私は献身的に「介護」をしているという風に読み取れます。
ただ読むだけではなく、「読み取る=読解する」ということを具体例を通して的確に伝えた説明です。著者の辻さんは、私も以前学校訪問に行かせていただいたこともありますが、奈良県にあります西大和学園中学・高等学校の先生です。