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隠さずに

ジェンダーギャップ指数をなぜ世界経済フォーラムが発表しているのかというと、女性の活躍が経済に直結してくるからです。科学技術の分野でも、男性のみのチームよりも男女の混合のチームのようが、発明した特許の経済価値がほぼ全ての分野で高くなることがわかりました。これは女性が優秀ということではなく、いろいろな人の意見が入ることで生まれる多様性の結果なのです。(ジェンダーギャップ指数は、日本は2006年に111カ国中79位、2023年は146カ国中125位です。)

しかし、綺麗事や掛け声だけで、物事が改善しないことも事実です。私は会議を主催するときに、「頑張ることが結論になる会議が意味がない」と言い続けてきました。例えば、日本はアンケートで差別をなくすために、性別欄を無くそうという話題がでることがあります。しかし、政策はデータを元にして改善をしていくため、性別の情報がないと、差別が生じているという実態の証拠が出せなくなる危険性もあります。性別を隠すではなく、性別がわかっても差別されないという本質論にいかないといけません。

この「情報を隠さずに本質に迫る」という考え方は、いろんな場面で応用が効きます。高校で「情報」が科目になったり、中学入試でも「データを元に考えさせる」問題が増えてきました。しかし、それ以前の情報の考え方を知っておく必要を感じます。

close up photo of survey spreadsheet
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