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志望校を変えたい

 

 難関中学を目指して塾に通っていたのに、6年生の秋の模試の結果で第一志望校のレベルを下げたいと言い出したAさん。5つ上のお姉さんがいて、お姉さんが通っている学校を第一志望していましたが、偏差値が数ポイント低い学校に第一志望校を変えたいと言い出しました。理由を聞くと「わたしにはこっちの学校が向いていると思うんです」と言います。

 Aさんの志望校変更の裏には、「親を悲しませたくない」という思いがありました。親に気遣うタイプの子は、「模試の合格判定が次も悪かったら…」「本番で合格できなかったら…」と先のリスクを考えて、その回避に走る傾向にあります。志望校のレベルを落とせば、親にも心配をかけないだろうし、自分も楽になれる。そんな心理から、戦いの土俵から降りてしまおうとするのです。

 ここで気を付けなければいけないのは、志望校のレベルを下げることで、楽になるわけではないということ。数ポイント下げても勉強の量はほとんど変わりません。むしろ、志望校を下げることで勉強への意欲がそがれ、成績が下がってしまうことが多いのです。さらに、志望校は一度変更すると、何度も変更したくなります。6年生の秋以降は過去問を解くなどして志望校に特化した対策をとりますが、志望校変更を何度もするのは、その対策にもロスが生じてしまいます。慎重に、塾の先生などに相談して決定を行いましょう。そして、第一志望を新たに決めたら、前の志望校のことはすっぱり忘れてしまうことも大切です。

 また、何より大事なのが、子供が「志望校を変えたい」と言い出したら、じっくりと話を聞いてみることです。子供自身も「自分の悩みに気付いてほしい」と思っていることが多いのです。Aさんと面談してみると、プレッシャーとなっていたのはお姉さんの存在でした。Aさんの両親は、お姉さんの成績と比べるタイプではないのですが、Aさん自身がお姉さんにようには合格できないかもしれないと不安に思っていたようです。  Aさんの合格判定はそれほど悪くなく、十分合格できる可能性があるので、「お姉さんのことを気にしているんじゃないの? 君にはお姉さんにはないガッツがある。だから今はうまくいっていなくても、これから上がるから大丈夫!」と励まし、志望校を変えないことになりました。4か月後、無事に志望校に合格ができました。

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