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生徒面談で気づいたこと

生徒と話して気づいたこと(人間は高度な生き物)

前職では、小6受験生全員と面談をしていました。

生徒面談をしたら、ひとり一人の状況を各スクールや各担当に報告をします。

その時に、痛感したのは、人間の感情を変えると簡単にいうことがいかに不遜なことであるかということ。

「自分では自分をくすぐれない」という研究があります。

これは、運動を指令する大脳皮質の運動野から、皮膚感覚を感じるところに「これはおまえ自身がやっていることだからくすぐったくなるな」というキャンセル信号が伝わっているからです。また、強盗が入ってきて「オイ!」とくすぐられても、くすぐったくはなりません。

くすぐったいと感じるのは、おそらく人間だけ。人間の脳というのは、それ一つとってみても高度な働きがあるということです。

生徒と話して気づいたこと(目的と目標)

生徒面談を1年間やっていると、最初は「どうやって勉強するか(HOW)」の相談を受けていたのですが、入試の直前ほど「なぜ勉強するのか(WHY)」の相談を受けていました。

逆ではなく、ほとんどの生徒がこの順番であったのに意味深いものを感じました。

心理学では、「目的と目標をしっかり区別して考えること」が重要だとされています。

まず自分が最終的に望んでいる目的とは何なのか、そしてそこに到達するために必要な目標とは何なのかを明確に分けないと、いつのまにか泥沼に入っていることもあるかと思います。

たとえば、模擬試験の結果を上げるのは、「目的」ではなく、目的を達成するための目標に過ぎない。もっと広い視点で考えると、志望校合格も「目的」ではなく、人生を豊かにするという「目的」のための、ひとつの「目標」とも考えられます。

生徒と話して気づいたこと(模試上位者表)

模試上位者表にいつも載っている成績の良い人は苦労などなくていいなあ、と思うことはないでしょうか?

でも、実は逆のケースがほとんどです。とくに常にトップランクの人はたまたま能力があるから、その位置にいるのではありません。生徒と話をすると、よく実感できます。

基本的に勝負事は、「追う立場より、追われる立場の人間のほうがつらい」といいます。
マラソンなどを例にすると分かりやすいかも知れません。
トップの人は、プレッシャーや緊張、不安と常に戦い、そしてそれに打ち勝つためにも、努力をしているんだ。そう理解しましょう。

生徒から教えられたこと

ロッキーはいくつかシリーズが続きましたが、1番すきなのは「Ⅱ」。その次は「Ⅰ」です。
「Ⅰ」では、世界チャンピオンのアポロにロッキーが挑戦して負けてしまうという物語でしたが、その負けが「Ⅱ」のチャンピオンへとつながっていったのだと思います。

全力でやってそして失敗した経験は、目先には失敗でも、必ず勝利の道へとつながります。

生徒面談で、野球をやっていた(入試直前はお休みしていた)生徒がいました。
1月中旬の話です。その生徒は、志望校への偏差値が足りなくて願書は出したのだけれど、合格するかどうかが不安だという悩みでした。
そのときに話したのは、「今のあなたは、9回裏ツーアウト。そして2ストライクに追い込まれているバッターである。打席に入ったら、誰も助けてはくれないのは入試と同じだ。見逃し三振で終わるか、それとも思い切ってバットを振ってくるか」

追伸:その子の入試は、ホームランは打てませんでしたが、逆転ヒットであったことをお知らせしておきます。

オランダ ユトレヒト